2019/09/03
開業したてのころ、あるセミナーで知り合った税理士から、自分のお客さんを紹介してもらったことがあります。
最初はありがたいと思ったのですが、このお客さんが渋くて渋くて持て余していたため、押し付けられた、というのが真相でした。
非常識なくらい安い決算報酬を提示され、泣く泣く受けたものの、必要な書類を送ってほしいと頼むと、「送料がかかるから嫌だ。見せてやるから来い」との返事。
再度送ってもらうようお願いしたところ、「うちのパソコン貸してやるから会社に来て資料を見ながらやれ」と。
さすがに頭にきたので、「出張作業は1日あたり5万円です。最低でも3日はかかりますので、決算報酬とは別に15万円請求させていただきます」と言ったところ、翌日、速達で資料が届きました。
おどろいたことにこの人、翌年は業績がよくないのでタダでやれと言ってきたのです。
そして、頼みもしないのに、勝手に決算資料を送りつけてきました。
慈善事業ではないこと、一式持って税務署に相談行ったらいいこと、今後は連絡してほしくないことを丁寧にご説明して、お引き取り願いました。
この人とはもちろんですが、紹介した税理士とも絶縁です。
実は、開業してからしばらくは、この手の人種に引っかかりまくりました。
よく詐欺にひっかかる人は何度も騙されると言いますが、まさにその状態です。
原因は、私の態度にありました。
嫌だなあと思ってもはっきり言えなかったり、仕方なく引き受けてしまう様子が付け入るすきを与えていたようです。
今でもあまり強いことは言えないのですが、間違っていることや譲れないことにはノーを言えるようにはなりました。
その結果、あやしげな話を持ちかけられることは極端に減りました。
優しさと優柔不断は違います。
悪意がある相手にはもちろんですが、そうではない人に変な期待を持たせてしまうことにもなりかねません。
きちんとノーを言えることは、責任のある社会人として大切なことだと痛感しています。
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