2019/09/03
仕事は断ってはいけないのか
開業した時によく言われたことは「どんな仕事も断るな」でした。
そのあとも、「やったことがなくても得意と言え」とか「ただ同然の安い仕事も勉強になるから喜んで引き受けろ」など、開業したての税理士の心得としていろいろな方からアドバイスを受けました。
よく考えると、人からの紹介で断れないものもありましたが、独立当初から会ってお話しした結果お断りすることもありました。
脱税志向の人、極端な値下げ要求をする人、ルーズで約束を守らない人、「仕事の内容」というより「人柄」でお断りしていたように思います。
「できませんと言わない」は正しいか
「できません」と言うと二度と仕事は来なくなるから何でもできます、お任せくださいと言えと本やセミナーで何度も見聞きしました。
私は反対です。
例えば「医療関係に強い税理士を探している」と言った場合、経験がなくても医業の会計や税務はできるはずですが、それだけでいいとは思いません。
「強い」というのは「できる」ことではなく、「医療関係に精通している、いろいろな情報が入ってくる」人であることを要求しているはずです。
確かに何でも引き受けなければ経験は積めませんし、得意にもなりません。
でも、「得意です」と答えることは相手を欺くようでできません。
そういう時は「強いとは言えませんが、ご期待に沿えるよう努力いたします」とお伝えしています。
断られる場合とそれならばと契約していただける場合と、今のところ半々です。
まとめ
できない仕事もとにかく受けて、そこから勉強してできるように努力することもありでしょう。
私は気が小さいのかもしれません。
正直にお話ししてそれでも依頼していただいた場合には、全力でがんばります。
自分の利益より、依頼してくださる方の不利益にならないことが一番大事です。
☆★☆★編集後記☆★☆★
今日は教習所で追突体験というのをやってきました。
先生がコースの右寄り、私が少し後ろの左寄りを走ります。先生がいきなりブレーキをかけても少し後ろでちゃんと停まれるかの体験です。
一度目はうまくいきましたが、二度目は油断して追い越してしまいました。完全に追突です。
何事も油断大敵ですね。