2019/09/03
この週末、ご夫婦で創作フレンチのお店を開業して、1年ちょっとで軌道に乗せた方のお話をうかがう機会がありました。
その中で、特に印象に残ったことは、お客さまとお店との相性は当然あるというお話です。
お店に足を運んでくださったお客さまの中でも、「この人とは気が合いそうだ」とか、「この人はちょっと苦手だな」という印象はどうしてもあって、初めての来店時に良い印象を持った人は、そのあと何度も来店してくださるお得意様になっているそうです。
お店の方がそう感じたということは、お客さまの方も同じように、最初の訪問で良い悪いの印象を持ったのでしょう。
お店のコンセプトをしっかりと作りこんで、自分の個性やスタイルを前面に出すことで、それに共感したり好感を持ってくださったお客さまが来てくださる、リピートしてくださるようになります。
入ってみて、「あれ、なんかちょっと違うかな」ということはよくあるでしょう。
こういう違和感を感じる人がいないような、全ての人に選んでもらえるお店づくりを目指すと、結局特徴のないどこにでもあるお店、イコール、ここじゃなくてもいいお店になってしまいます。
あまり共感を得られないような強烈な個性のお店もどうかとは思いますが、「またここに来たい」と選ばれるようなお店ではないと、生き残っていくのは難しいでしょう。
経営を安定させたかったら、新規のお客さまを呼び込むより、一度来てくださったお客さまにまた足を運んでいただくことの方が重要です。
何度も来てくださるお客さまは、値引きやイベントを目当てに来てくださるわけではありません。
お店の雰囲気や店主の人柄、料理の味、もしかすると客層が自分に合っている、心地よいと感じるからです。
最初にきちんとコンセプトを作りこんでおくことで、お店とお客さまのミスマッチも無くせます。
「うちは、こんなお客さまに来ていただきたい」という、「お客さまを選ぶ」店づくりをすることで、初めて「お客さまに選ばれる」のかな、と感じました。
計画的に起業して、その後は臨機応変、様々な取り組みや軌道修正を経て、安定して売上目標を達成できるようになったお二人ですが、今後は次の段階に向けて更なる目標を立てていらっしゃるということでした。
起業してもなかなか軌道に乗せられず、半数以上が廃業していく中で、それでも生き残っていく人の話には、学ぶべきところがたくさんあります。
起業するまでどんな準備をしたのか、起業後に生じた問題はどんなことで、どう乗り越えてきたのか、ずっと継続してることやこれから取り組みたいことなど、起業を目指す人には機会があればたくさんの経験者の話を聞いてみてほしいなと思います。
たくさんの刺激を受けて、自分の準備不足を反省したり、自信をつけたりしながら、自分の道を探っていってくださいね。
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