2019/09/03
たまに政府の掲げる「すべての女性が輝く社会」に関するニュースなどを目にしたり耳にしたりすることがありますが、なんだかちょっとずれてるなあと感じます。
女性、特に中高年の女性の自立という意味での社会参加は可能なのでしょうか。
再就職は難しい
結婚・出産を機に退職した女性が仕事を探す。
これは本当に難しいです。
若い人の就労でさえ厳しいのに、ブランクのある女性が働ける場は限られます。
飲食店や販売などの接客業であればパート・アルバイトでの採用はありそうですが、「事務職で正社員」となるとまず無理です。
離婚後安定した生活を送りたかったというのが、私が税理士になった理由の一つでもあります。
ただ、税理士の資格があっても(というか、あったからなおさら)就職活動は厳しかったです。
理由は、年齢と経験です。
これらは本人の努力ではどうにもなりません。
反対の立場から見ると、即戦力になりえない人間を抱える余裕はないという企業側の事情も理解できます。
安易に起業を考えないで
就職が難しいからと言って、自分で事業を始めるというのは考えものです。
「好き」を仕事にする、などといった甘い考えでの起業を勧める書籍や記事も見かけます。
趣味の起業は、パートナーの収入で十分生活できる人が、借り入れなどせずにできる場合にのみやるべきでしょう。
中高年の起業はリスクを取るべきではないと考えるからです。
やりたいというだけではビジネスにはなりません。
その商品を買いたい、サービスを受けたいという人がいて初めて成り立つのです。
自分のやりたいことにニーズはあるのか、客観的に考えてみましょう。
起業して成功している女性もたくさんいます。テレビや新聞で紹介されている方はみなさん素敵ですね。
ただ、失敗したり廃業した女性はそれよりはるかにたくさんいます。失敗については紹介されることがないため、目に触れる機会がないのです。
行政が女性の起業家を支援するとして、相談窓口を設けたり融資をしたりしていますが、勧められたからと言ってすぐに飛びつかないことが肝心です。
生計を立てるための起業を考える際は、しっかりとした事業計画を立てましょう。
まとめ
中高年の女性の自立、現状ではかなり厳しいといえます。
私も離婚して自立を目指したひとりとして、厳しさを実感しています。
政府が表面的でない「すべての女性が輝く社会」を作るための政策を進めていってくれることを心から願います。
☆★☆★編集後記☆★☆★
久しぶりに深大寺に行ってきました。
神代植物公園は「秋のバラフェスタ」で、いつもよりにぎわっていました。