2019/09/03
私は人と話すのが苦手です。
会話がなかなか続かなかったり、沈黙がつらくてついしゃべりすぎて自己嫌悪に陥ったり、初対面の人と出会う場は本当に苦手でした。
人前で話すことも嫌いでした。
緊張して足が震えたり、声も震えて涙が出てきます。
堂々と話すセミナー講師を見ると、うらやましいと同時に、自分には一生無理だなあと思ったものでした。
数字が好きで、帳簿が好きで、PCや書類と一日にらめっこしているのは全く苦にならないのですが、会計事務所に就職して、初めて担当を持たされた時、お客さまを訪問していろんな話をしなければいけないことに気がつきました。
話し方教室に行こうか、スピーチやプレゼンの練習をするサークルがあるようだからのぞいてみようか、本当に胃が痛くなるほど悩みました。
今でこそお客さま訪問はそれほど苦にならなくなりましたが、最初はうまく会話ができず、「そこに資料置いて帰って」と言われたこともありました。
いろんな会合で、いきなり前に引っぱりだされて、
「何か一言いただけませんか?」
と言われて、心臓が破れるほど苦しくなったこともありました。
これは、この仕事をする以上克服しなければ、一生地獄の苦しみが続きます。
どうしたら克服できるのか。
場数を踏むしかないと決意しました。
名刺交換会や、士業の交流会に出かけては、「一人の人と3分間話をする」という課題を設けて、参加者のほぼ全員と話してくるということを続けました。
また、ロールプレイ中心のセミナーにたくさん参加して、初対面の人たちと会話する機会を意識的に作るようにしました。
交流会やセミナーに行く前は、本当に申し込んだことを後悔するほどつらかったです。
その甲斐あってか、いつのまにかお客さま訪問がつらくなくなりました。
おそらく、会話に慣れてきたのと、仕事に少しずつ自信がついてきて、怖さがなくなったのだと思います。
セミナーの講師や税金教室の先生をするときは、原稿を作って時間の配分も細かく決めて、何回も練習して臨めば緊張も薄れます。
今でも雑談は苦手ですが、仕事の話なら余裕を持って臨めます。
よく「お前はプロだ、シロウトの前でなんで緊張するんだ」と言われましたが、自信がなかったんでしょうね。
質問に答えられなかったらどうしようとか、間違えたこと言ったらどうしようとか。
そういうときの対処法を今ならいろいろ持っています。
やっとプロらしくなってきたということでしょうか。
人と関わるのが苦手だから、関わらない仕事を探すというのも一つの手だったかもしれません。
でも、克服したからこそ世界が広がりましたし、選択肢も増えました。
何より仕事がつらくなくなりました。
ちょっとがんばって苦手に挑戦すると、いいことがあるかもしれませんよ。
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若いころにもっといろんなことに目を向けられていたら、自分の適性に気がつけたのだと思います。
私が子供だったのか、周りに教えてくれる大人がいなかったのか。
今の子供たちには、いろんなことを伝えたいです。
私の知っていること、できることが役に立つのなら、伝える機会を持ちたいと思います。
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