2019/09/03
できないことに突き当たると、できるように努力します。
それでもできるようにならないと、次はできない自分を責めたり嫌いになったりします。
苦手を克服するのは素晴らしいことですが、できないことはできないままでもよいのでは?と思うようになりました。
嫌いなことや苦手なことに敢えて挑戦する必要なんてないのかもしれません。
この仕事を始めたころは、税理士としてのスタートが遅かったので、経験が浅いことでずっと焦りを感じていました。
若いころから税理士をやっている人は、私の年になるまで20年近く経験を積んでいるのだと思うと、どんなに頑張っても到底追いつけないんだという、絶望的な気持ちになったものです。
最初のころはできないことや知らないことばかりで、この間まで専業主婦だった自分が「社長」と経営の話しをすることにものすごくプレッシャーを感じていました。
できないことをできないと言えず、わからないことをわからないと言えず、経験のなさを見透かされているのではないかと気が休まらない日々を過ごしていました。
今は?
できない自分を認めて、できることや役に立てることを増やしていくことで自信を取り戻しています。
大企業のOL、主婦、中小企業の経理、そして税理士。
回り道しましたが、これまでの経験がマイナスではなく、むしろ仕事をやっていくのにプラスであると感じています。
できないことをあきらめて現状に満足するのは、成長を放棄することですが、できることを増やすことでできない自分を補うことができるのです。
それを知ったおかげで、仕事のストレスから7年以上飲み続けた睡眠薬をすっぱりとやめることができました。
できない自分を認められたおかげで、ストレスから解放されて心身ともに健康です。
完璧であることを求めると、欠けている部分にばかり目がいってしまい、できない自分を否定しがちですが、誰にでも得意なことや好きなこと、これだけは人に負けないことはあるはずです。
「人に負けない」というのは、客観的である必要はなく、主観でいいのです。
「自分より絵の上手な人はいるけれど、自分ほど絵を描くのが好きな人はいない」
「相手のことをこれだけ思いやれるコンサルタントなんて他にはいない」
何でもよいでしょう。
できない自分を責めるのではなく、得意なところをもっともっと伸ばしていく努力が、自分を成長させるのだと思います。
完璧を目指してつらくなるより、できない自分を認めてしまえば気持ちが楽になって、いろんなことにチャレンジできるようになります。
なぜなら、「完璧」というのは、自分が考える「こうあるべき自分」であって、それに縛られているから他が見えなくなるのです。
今の自分を見ることができれば、新たな可能性に出会えるかもしれませんよ。
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