2019/09/03
こんなことを言うから「節税してくれない税理士」などという不名誉なレッテルを貼られてしまうんですが、ほんとのことですから言います。
「自分と会社のお金の区別ができない人は法人化するな」
節税以前のことです。
サラリーマンが独立して会社を作ったときにはあまりないのですが、個人事業主が法人成りした場合によく見受けられます。
みんながみんなではありません。ちゃんとできている人もたくさんいますが、全くできない人から大丈夫かな、という人まで、できていない人が少なくないというのが実感です。
個人事業主は、収入(入ってきたお金)から支出(使ったお金)を引いて、手元に残ったお金は全部自分のお金です。
好きに使って構いません。
だけど、法人にしたら好きに使えるのは自分がもらった給料(厳密にいうと「役員報酬」)だけです。
会社にあるお金は、仕事以外には使えません。
会社のお金は会社のもので、自分のものではありません。
ちょっと借りるのもダメです。
「子供の学費が足りないから100万円借りて決算までにちゃんと返した」としても、借りてた期間の利息を会社に払わなければいけません。
会社の銀行口座から仕事に関係ないお金の出し入れがあってはいけないのです。
一人社長だと、個人とほぼ同じ感覚です。法人にしたからと言って、今までやっていた仕事の内容が変わるわけではありません。
「自分が稼いだお金を自分で使って何が悪い」
そう思うなら、ずっと個人でいてください。
法人にするってそういうことです。
「節税アドバイス」と称して、利益が出ている人をみると法人にすることを勧める税理士にも責任はあります。
美味しい話ばかり聞けば、その気になるのも仕方がありません。
そのまま節税まっしぐらという人も出てきます。
法人にする前に、自分はどうだろうとちょっと考えてみてください。
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