2019/09/03
相続税の節税アドバイスで、「こうしたら税金が安くなるからそうしなさい」という税理士がいます。
知っているのと知らないのとで、相当税金が違うのも事実です。
税理士の節税アドバイスは絶対ではない
税理士に言われたらそうするものだ、もっと言うと、そうしなければいけないと思う人もいるでしょう。
でも、ちょっと待ってください。
税理士は各家庭の事情を考慮してアドバイスしているわけではありません。
財産や相続人の数、他にもいろいろな要素はもちろん把握しているでしょう。
税金を計算するうえで、一番有利なケースについて提示しているのです。
人間関係や心情的なものまで考慮しているわけではない、と言うことです。
参考にしても、従わなければならないものではありません。
脱税や正しくないことはしてはいけませんが、財産をどう分けるかは当事者間でよく話し合って決めるものです。
税理士が押し付けるものでも強制するものでもありません。
遺産分割は自分たちの意志で決めるものです
相続税のアドバイスで一番悩むのが、自分の一言で遺産分割によくない影響を及ぼさないかと言うことです。
たとえば、二世帯住宅を建てて同居すると小規模宅地の特例が使えるので、相続税が安くなるというのは、どの本にも書いてあります。
でも、かつて嫁の立場だった私には、高い相続税を払っても一つ屋根の下は嫌だというお嫁さんの気持ちは痛いほどわかります。
節税になることを理由に同居を強要されたら気の毒です。
ですので、相続税のアドバイスは、税理士が「こうしなさい」と言ってはいけないと思うのです。
あくまでも、具体的な相談に対してはもっと有利な方法があればそれをしめす。
前提がなければ、「このようにすればこうなりますよ」というように、遺産分割の参考にしてもらうための材料を提供する。
それでいいのではないでしょうか。
専門家をうまく使ってください
遺産分割をする際に、損をしないように相続税の基本的なことをわかりやすく伝えたり、相続人の話をよく聞いたうえで、参考になりそうな情報を提供したり、注意点を示すことで、分割協議が円満に進むようにすることが専門家としてできる最大限のことなのかなと考えます。
相続は一生のうちに何回もあることではありません。
何もわからないのが普通です。
ですから、わからないことや疑問に思ったことはどんどん専門家に聞いてほしいです。
そうして少しでもわかることが増えれば、善意のおせっかいのようなアドバイスを仕方なく受け入れたりせずに済みます。
自分で選択する力をぜひともつけていただきたいと思います。
☆★☆★編集後記☆★☆★
近所の小さなパン屋さんでお昼のパンを買いました。
焼きたてのフレンチトースト、おいしかったです。
近くにパン屋さんがなかったので、オープンした時はうれしかったです。
ずっとがんばってほしいです。